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Re: Re.R62号は復讐をしたか?

 投稿者:hirokd267  投稿日:2016年 8月 5日(金)02時11分24秒
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  大熊さん、エヌガールさん、アレンさん、コメントをありがとうございます!

>終盤、R62号君は、じつに楽しげだった印象が残っています。遊戯のように、玩具で遊ぶ子供のように。自作の機械のできばえを楽しんでいたかのように?
→そのとおりですね。R62号君は機械の説明を「単純な明るい表情で」しゃべります。社長が傷ついても平然としていて、あとで「何をつくるつもりだったんだ!」と問い詰められても「ぼんやり首をかしげ」困惑するばかりです。
作品に書かれたことだけを追えば、R62号君は終始純真な人物として描かれています。それについては一点の曇りもありません。
なにしろ、命を差し出す自分の報酬が千円(散髪代を含む)で、学生のアルバイトの報酬が三千円というのは理不尽と言ってもいいくらいなのに、彼はやっかむことさえもしないのです。

ロボトミーのことは私も気になっていたところです。手術の場面で「ごらんのとおり、くだらん下位中枢でね、こういうものは抑制しちゃったほうが理性の純化によい」とあり、これはまさにロボトミーの思想ですよね。この作品では技術者としての能力が必要なので、前頭葉を切除するロボトミーではなく、装置を組み込むことになったのでしょうけれど。

一般に短編小説では、非常に精巧に組み立てていかなければなりませんので、途中で作者の意図が変わることは失敗の原因になります。長編小説では登場人物が作者の手を離れて動き出して、展開していくということはあるでしょうが。

余談ですが、これだけの作品をつくるのに、安部公房はどれくらいの時間をかけたでしょうか?
埴谷雄高宛の手紙に「20日ばかり、ほとんど寝ず」に原稿用紙(200字詰)65枚(わずか?)を仕上げたのでくたくた、と書いています。一日あたり3枚ばかり。まだワープロのない時でしたので、反古になった原稿用紙が机の回りにわんさか散らかっていたことでしょう。

http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1000004&tid=0bit8xkbc&sid=1000004&mid=1&type=date&first=1

 
 
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